2010.4.30~5.2 笹ヶ峰~高谷池ヒュッテ~澄川~火打山~笹倉温泉
火打山。由来は火打石?となりの焼山の噴火に火をつけたということか。今回はあこがれの焼山溶岩台地を滑降し笹倉温泉を目指す。
4/30 笹ヶ峰~黒沢岳~高谷池ヒュッテ
笹ヶ峰よりのアプローチ。京大ヒュッテがなつかしい。黒沢沿いを行く。谷は次第に深くなる。しんどいのを我慢し一気に抜けると富士見平へ向かうなだらかな斜面。ここを滑るのも楽しいそうだ。
富士見平で一服つき、黒沢岳へ続く稜線に上がると、久しぶりの高谷池ヒュッテの三角屋根が見えた。黒沢池は一面の雪原だ。
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富士見平を過ぎ、黒沢岳の稜線を行く |
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黒沢池はまだ雪の中だ |
黒沢岳山頂から林間を縫い、ヒュッテめがけて滑降。3回目の高谷池。夏も冬もよいところだ。次第に陽も落ちて寒くなってくる中、ビールで乾杯。火打、焼山は残照。
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2泊お世話になった高谷池ヒュッテ 夏も冬も素晴らしい |
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火打、焼山方面残照 |
5/1 高谷池~雷鳥平~澄川~黒菱山~火打山~高谷池ヒュッテ
雪が降っているとの声に朝目を覚ますが、たいしたほどではない。広大な天狗の庭は大雪原と化している。クトーが気持ちよくきき高度を稼ぐ。火打山からの滑降は最後にとっておき、雷鳥平(肩)から覗き込むとカール状の斜面が気持ちよく下まで続いている。 素晴らしい澄川源頭部の斜面にシュプールを刻む、ターンが気持ちよく決まる。あっという間に稜線は遠のいた。
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天狗の庭経由で火打の肩を目指す |
澄川源頭を滑降。稜線はあっという間に遠ざかる。
他には誰もいない。
澄川の底から、黒菱山へ。黒菱の北斜面はかなり急で手強そうだ。黒菱の急斜面はトラーゲンとなりピッケル、アイゼンを駆使して登る。ピッケルもってきてよかった...。兎の鳴き声かキューキューという声が聞こえ、かわいく足跡が伸びている。
黒菱山頂。結構厳しいのぼりだった。火打を見ると先ほど滑ってきたわれわれの二本のシュプールが見えて感動。振り返ると容雅山、その向こうに妙高の街。火打の北には昼闇だろうか、白い塊が見える。山頂からはなだらかな尾根を行く。この頃急に火打ちにガスがかかり、急スピードでこちらに流れてくる。すでに午後も後半、急がなければ。
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黒菱山山頂より火打山
滑降してきた澄川源頭のシュプールがはっきり見える |
最後の体力を振り絞り、火打山頂。3回目の登頂だ。ガスをついて火打山頂から滑降。クラストしているが強引に行く。雷鳥平を過ぎるといつの間にか夕方のやわらかい日差しとなり、雪面はフィルムクラストとなった。自在にターンが決まり、さらさらと氷の落ちていく幻想的な滑降は思い出に残る一本。北アルプスの連たんを遠くに望み、長い一日が終わった。
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火打山より。次第にガスは晴れ、フィルムクラストの素晴らしい滑降となった |
5/2 高谷池ヒュッテ~火打山~影火打~焼山北面台地~アマナ平~笹倉温泉
最終日も素晴らしい天気。火打は昨日に引き続き4回目の登頂だ。山頂から見渡すとこれから行く焼山北面方面が望まれる。
長居も無用と、影火打との鞍部に向かう。いよいよ滑降。影火打の肩に滑りこむとアルペン的な素晴らしい景観が広がる。片流れの斜面を快適に滑る。稜線はどんどん遠ざかる。
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焼山。影火打よりいよいよ焼山の北面、溶岩台地へ。 |
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溶岩台地へ向けて滑りこむ。溶岩が作り出した独特な景観。 |
急斜面を飛ばしあっという間に焼山溶岩台地に出る。溶岩が流れ出して作った地形に雪が積もり、今までみたことのない景色。火打はすでに遠くそして高く聳えている。賽の河原の横断はストック、ザックを下に落とし、スキーを持って沢床に降りた。
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溶岩台地をのんびりと。もうすぐアマナ平。今回の山行も終盤だ。 |
笹倉方面から登ってくる登山者がちらほら。今日はどこまで行くのだろう。アマナ平着。最後の一息をつき、充実した山行を振り返る。最後は林道をジグザグと下っていくとまもなく雪もなくなり滑降完了。
春の、棚田をながめながらそして畦の堰の水の音を聴きながらのんびり笹倉温泉へと下っていった。