2015年10月27日火曜日

霧積 墓場尻川 沢登り

10/25 快晴   
霧積湖(いずみ橋)(6:00)〜三俣(9:00)〜林道(11:00)〜栗が原(11:00)〜いずみ橋(13:00)

低気圧の発達により、にわかに冬型となったこの日、関東では木枯らし1号が吹いたらしい。
碓井峠のこの辺りは少し風が強いかなという程度でとてもよく晴れ上がった。

6時、いずみ橋のたもとの林道を川沿いに歩き、堰堤を超えたところで入渓。沢幅一杯のナメがまもなく現れる。
この時期、朝の沢は日がまだ届かない
川幅いっぱいのナメが始まった

日がさしてきた。穏やかな流れ。


まもなくナメ滝.6㍍。寒いし手も冷たいのでためらわず左から巻く。巻道はしっかりしている。
小滝やミニゴルジュ、そして愉楽のナメが落葉を織り交ぜられながら次々と現れる。

幅2メートルくらいの深い淵は背丈いっぱいの突っ張りで突破。大きな玉が浮かんでいる彫刻のようなチョックストーンは右から巻く。
細長い淵は背丈いっぱいのの突っ張りで突破

6メートルナメ滝。左から巻く。巻道は明瞭。

大玉が浮かんでるようなチョックストーン

入渓から3時間で三俣。よいペースだ。中ノ俣のすだれ状の滝が美しい。
左俣を行くと3段10メートルの滝。少し迷うがここも高巻く。しかし結構な大高巻きとなってしまい時間ロス。結局懸垂下降で沢床に降りる。
三俣到着。中ノ俣出会いのすだれ状の滝

3段10メートルは右から巻く。思いがけず大高巻きとなってしまった。

再びナメが始まった。

秋の日差しを浴びて進む

ナメ、そしてまたナメ

ここからはまた赤と黒のツートンカラーのスラブ状のナメに癒され、はたまた立派な雌滝に感心しながら進む。

とどめは雄滝20メートル。滝上の紅葉とあいまって綺麗だ。ここは水流の右側沿いに高巻く。スタンス悪くロープを出した。
見上げれば秋空。そして紅葉。
樹間に雄滝が見えてきた
雄滝20メートル









水流右側を高巻く
高巻き途中より
雄滝をすぎると沢も細くなり、紅葉の綺麗なところでランチをして適当なところを林道へ上がる。
林道はすなわち旧中山道。往時を知る手がかりとなる案内板を楽しみながら、街道が賑やかだった昔を思いやりながら歩くのも楽しい。
入渓より5時間で林道に出た

旧中仙道を味わいながら歩く

909地点手前の栗が原より尾根を下降

栗が原という明治の頃に見回り屯所という交番があったあたりからいずみ橋に向けて急な尾根を下降。途中から小沢に入り、1時間ほどでいずみ橋の近くに出た。

2015年9月26日土曜日

丹沢 原小屋沢 沢登り

雷平~原小屋沢~蛭ヶ岳~雷平




2015.9.19 晴れ
 車止めゲート(マス釣り場より1km地点)(15:00)~伝道(16:30)~雷平(17:30)


シルバーウィーク。沢でのんびり焚火でもしながら・・・と裏丹沢の原小屋沢を目指す。

ここのところの集中豪雨の影響で車止めのゲートは大分手前に設置されていた。すでに午後3時を回っているが、ほかに選択肢無しということで歩き出す。

林道を一時間半ほど歩き、伝道に到着。早戸川は増水しているようでかなりの水量。少し気になる。伝道から雷平へは一般道だが丸木橋などは流され徒渉を2回。結構な水量だったのでロープを出して徒渉する。

雷平で絶好のローケーションに幕場を見つけた。盛大なたき火、ビール、ワイン。言うことなしの夜。


9.20晴れ
雷平(7:00)~原小屋平(10:15)~蛭ヶ岳(11:30)~雷平(13:30)~車止めゲート(15:30)

少し曇っていたがだんだんと日がさして青空となった。水は冷たく相変わらず水量も多い。左岸の踏みあと、浅瀬をいったり来たりしながらまもなく雷滝。立派な滝で形もよい。
まともに登れば頭からかなりの水圧がありそうなので左から巻く。立派な踏みあとがある。
雷滝、

ゴルジュぽい岩間を抜け、小滝を越えていくとカサギ沢を分けて、今日のメイン、ガータゴヤの滝が二段で幅広く立ちはだかる。迫力があるし、形もまたよし。水流右側の直登が定石らしいがこれも今日は無理、ということで一段目を登って右から巻く。
小滝を超えていく
ガータゴヤの滝。

一段目を登り、二段目は右から巻く

ガータゴヤの滝を越えると流れは見違えるほど穏やかになった。小川のような流れのなかをゆったりとした気分で進む。
一歩一歩惜しみながら進むと右手に廃屋跡。鍋やら酒ビンやらが転がっている。つわものどもも夢のあと、という感じだ。
ガータゴヤ滝を過ぎると流れは緩やかとなった

一歩一歩惜しみながら進む。

針葉樹のまばらな林を左に少し登ると藪こぎもなく原小屋平に到着。
原小屋平。昼寝でもしたい場所だ。
ここからは蛭ヶ岳への稜線を辿る。立派な階段でできた登山道だが結構急だ。上空は青空なのに西の方に雷鳴を聞く。
そうこうしているうちに、やがて右側は切れた谷となり、蛭ヶ岳山頂へと導かれた。
蛭ヶ岳への登り。晴れているのに時折雷鳴がとどろく。

蛭ヶ岳山頂。ガスで西方面は見えず。
山頂からは八王子方面がよく見えたがそれ以外はガスで山並みは見えず。丹沢からの山並を望むのはまたお預けとなった。
山頂より市原新道への下り。東方面は新宿高層ビル群まで見える。

下りは北東に伸びる尾根(いわゆる市原新道)を下る。踏み跡はあったりなかったり。コンパスと地図でオリエンテーリングを楽しみながら下る。

1時間半ほどで雷平に到着。冷やしてあったビールでのどを潤した跡はテントを撤収。快適な幕場をあとにした。




2015年9月3日木曜日

上信国境  魚野川沢登り①

1日目:野反湖~渋沢ダム(避難小屋)
2日目:避難小屋~魚野川本流~ゴウトウ上1600地点(BP)
3日目:BP~北ノ沢~赤石沢~赤石山~大沼


8/21(金)雨
野反湖(6:00)-渋沢ダム(9:40)

昨日は野反湖白砂山登山口で車中泊。

朝、起きるとやはり雨。想定内なのでカッパなど着こんで出発。トレランのコースになっているとかで笹がよく刈ってあり楽な山道だ。
4時間弱で渋沢ダムに到着。しかし増水もしているようで取り敢えずダム脇の避難小屋へ。小さいながらも快適。雨も降り続くので、今日はここで沈殿を決定。相棒は釣りに出かけ、こちらは昼寝。まったくよく寝られた。じゃあ去年の葛根田川と同じではないか!と頭をよぎるが焚き火をしながらまったりしてさっさと寝た。薪は豊富。
東電避難小屋。小さいながらも快適。

8/22(土)曇りのち雨
渋沢ダム避難小屋(6:20)-千沢(6:40)-桂カマチ(6:50)-高沢(8:40)-大ゼン(9:00)-黒沢(9:40)-魚止めゼン11:00()-カギトリゼン(12:00)-小ゼン沢(13:20)-庄九朗大滝(14:30)-ゴウトウ(15:00)-1600地点BP(16:20)

取り敢えず雨があがった。しゅんじゅんするべくもなくそそくさと出発。
昨日と比べ水は引いているようだ。
渋沢との出合いの少し先から入渓。千沢出合いまでは右に左に渡渉を目まぐるしく繰り返す。水勢は強いがスクラム渡渉でなんとかなる。
川幅一杯の渡渉は黒部川上の廊下の入渓点を思い出す。
朝いちばん、魚野川に下り立つ

川幅いっぱいの流れ

やがて桂カマチ、箱淵、不動コイデのゴルジュ帯。箱淵は右岸のホールドを頼りに泳いで突破。もう全身まで浸かったので怖いものはない。
そこからは先はのゴルジュには相棒いわく、黒部の上の黒ビンガみたいな屏風状の壁もあり、これまた上の廊下を思い出す。
桂カマチから始まるゴルジュ帯

箱淵では泳ぐ


開放的な流れ

その合間の微妙なへつり

ミニ「上ノ黒ビンガ」か
ここを過ぎるととなごやかな流れとなり、景色を楽しみながら夢中で進む。陽射しも差してきて、なごむ。
昨日のビバーク予定地の黒沢まで3時間。なまり岩と呼ばれる岩が迎える。これもまた黒部に例えれば立岩奇岩か。
沢の中に日も差してきた

なまり岩がでんと立つ

やがて川幅一杯の滝が群となって迎える。
最初は魚止めゼン。ここは巻くことも不可。右岸にロープがあるが今日の水勢では叩き落とされそうだ。というわけで中央のリッジ状のところをシャワークライム。最後の落とし口はホールドが乏しく苦労するが何とか突破。ランニングをとれるところもなかったので緊張した。
空身で登りザックをあとから引き上げようとしたが右の水流の激しいところにに流れてしまい、なかなか引き上げられず苦労する。さらし場に吸い込まれたザックは洗濯機のなかのようだ。渾身の力を込めて何とか引き上げる。着替えやら、スマホやら大丈夫だったろうか?
カギトリゼンはロープを出して右の草付きから。イワスゲゼン、スリバチゼンはそのままフリーで。
川幅一杯の滝はこの沢のスケールの大きさを物語る。

魚止めゼン。中央右側のリッジ状をフリーで登る

ごうごうと水しぶきが立つ

カギトリゼンは右の草付を登る。ロープを出した。

ここをすぎるときれいなナメ。スリバチゼンも見える

グリーンの淵が美しい

ヘリトリゼン
 一泊目を渋沢ダムとしたので今日はゴウトウとよばれる巨岩帯の先までいかなければならないので先を急ぐ。 ごうごうと流れ落ちる立派な庄九郎滝を右のかれルンゼを大高巻きして越えるといよいよゴウトウ。巨岩を乗り越えていくが体力が消耗する。いくつもの石滝をこえると流れは穏やかとなった。

ナメ床の向こうには石のオブジェ

カスケード状のナメも気持ち良い

庄九郎大滝。右のルンゼを登る。痩せた尾根をクライムダウンして沢床へ
 今日の幕場を探しながら進むと、1600辺りの左岸にベスポジが。
今日はツェルトをタープ化して使って沢との一体感を味わう。焚き火もある。酒もある。(岩魚は釣れなかった。)
夜半から降りだした雨は明け方まで続き、沢との一体感はますます強まったのだった。
ゴウトウ上の絶好のビバークポイント