2015年5月31日日曜日

白馬鑓ヶ岳 山スキー

猿倉~小日向のコル~白馬鑓ヶ岳~猿倉

5/23
猿倉(13:00)-小日向のコル(15:10)
5/24
小日向のコル(5:20)-湯の入沢(5:50)-鑓温泉(6:45/7:00)-2400地点(8:15/8:50)-夏道分岐(9:50)-山頂(10:35/10:50)-鑓温泉(11:15/12:15)-湯の入沢(12:30)-小日向のコル(13:20/13:50)-猿倉(14:50)

5/23(土)晴れ
猿倉午後発。駐車場は満杯だが大雪渓にいく人が圧倒的のようだ。林道を分け、白馬鑓ヶ岳への登山口から夏道を上る。
しばらくすると雪が出てきて、広い尾根の上に乗り長走沢から続く杓子が目に飛び込んでくる。行く先の小日向のコルへの登りがきつそうだ。 
急な壁をトラバースぎみに登っていく。振り返ると小蓮華、船越の頭から金山沢。まだ雪はある。

 背後には白馬岳の代かき馬の雪形が大きく迫る。
 2時間あまりで小日向のコル。鑓ヶ岳を望む絶好の高台。実にアルペン的な景色が広がる。こんな景色を見られたのだから明日は雨でもいいやなんて頭をよぎる、いかんいかん。担ぎ上げたビール、ワインと共にバーベキュー。雪で作ったテーブルが趣を増す。まるでヨーロッパのオートルートの山小屋みたいだ、行ったことはないけど。
やがて日は落ち、西の空はオレンジ色となる。明日の天気に期待し、テントに潜り込んだ。
ビール、ワイン、でくつろぐ。まるでヨーロッパのオートルートの山小屋のテラスのようだ。

小日向のコル。絶好のテントサイト


5/24(日)晴れ
東の空が明るくなりローゼンモルゲン。久しぶりのご来光を拝む。白馬鑓ヶ岳も薄ピンクに染まった。

戸隠方面からのご来光

鑓ヶ岳モルゲンロート
朝一は下りから。まずは湯の入沢出合いに滑り込む。ここから長い登りが始まる。 一時間程で鑓温泉到着。小日向のコルに張った我々のテントがちっちゃく見える。そしてその向こうには火打、妙高、あるいは高妻など戸隠の山々。空はすっかり晴れ、暑くなってきた。風呂は帰りにとっておき、缶ビールを雪に埋めて出発。
長いのぼりが始まる

温泉直上の大曲からは傾斜が増し、ジグザグを切って登る。相棒はシールにトラブル発生し、山頂へはひとりで向かう。
 山頂直下からは大出原までは雪は繋がっているようで期待が膨らむ。2700付近からは夏道をたどり、稜線へと出た。鑓ヶ岳がでかく迎えている。最後の50㍍で息が切れ、休み休み登り、ようやく小日向のコルから5時間、山頂に立った。少し風が出てきたようでガスが流れてきた。

稜線に出ると鑓ヶ岳が大きく迎えた

杓子から続く稜線方向には白馬岳、旭岳、その向こうは朝日。
振り替えると剣、毛勝方面。剣のあたりは雲の流れが速い。

真下には出発点の小日向のコルが見える。

 休憩もそこそこ、少し下ってエントリーポイントを探す。山頂直下は雪がなく、50~60㍍ほど下ったところから下を覗くと雪は大出原まで繋がっている。ほとんどノートラックの斜面だ。
いざ滑降。縦溝もなく素晴らしい雪質。間もなく2500地点、大出原で待つ相棒と合流。山頂はすでに彼方となった。
山頂直下50mからいざ滑降。大出原まで雪はつながっている。

滑ってきた斜面を振り返る

山頂からの素晴らしい斜面
 そこから先は縦溝の急斜面を鑓温泉まで飛ばし、温泉に浸かり、デポしたビールで喉を潤す。サイコー!

温泉をめがけて滑降

人気の鑓温泉
鑓沢下部をゆったりターンを繰り返す
小日向のコルに向けて

温泉で1時間ほどまったりとしてから出発。ここからは傾斜も緩やかで、ゆったりとターンを刻む。落石が多く、避けながらいくが、時折ガリッと音がしてたので帰ったらリペアしなくては・・・。
小日向のコルまで登り返し、鑓ヶ岳を振り返る。山頂から鑓沢の、実に雄大なアルペン的な景色を もういちど味わった後、今シーズンのラストランを猿倉へと下っていった。







2015年5月10日日曜日

姥ヶ岳 山スキー(石跳沢滑降)

2015年05月04日 月曜日 晴れ

姥沢(6:30)-姥ヶ岳(8:00/8:10)-石跳沢源頭(9:00/9:20)-自然園上の車道(11:20)

東北遠征最終日。天気は曇りのち雨という予報。しかし雲さえ多いが青空がのぞく。そそくさとシールをつけ、6時半出発。駐車場から姥沢岳南尾根を登る。犬をつれて登ってる人、何十人かの団体登山の人たち。山に注がれる朝の日差しは清々しく、優しい。

姥ヶ岳南斜面を歩き出す

すがすがしい朝日の中の月山登山者


すじ雲が出てきた

姥ヶ岳山頂より。金姥、牛首方面から月山を望む

湯殿山方面。姥ヶ岳北斜面は雪はすでにない。
 8時。姥ヶ岳山頂。コルから湯殿山への稜線は所々雪が切れているようだ。山頂を東側から回り込み石跳沢源頭に滑り込む。計画していた湯殿山、行けなくもないだろうが、石跳沢をそのまま下ることにする。緩やかな傾斜を何とかスキーをこぎながら進む。右からは湯殿山の東側の大斜面が望める。
石跳沢源頭に向けて滑り込む

石跳沢より湯殿山稜線
なだらかな起伏のなかにも沢あり山あり。ブナの新緑のなか地図読みをしながら進むのもネイチャースキーといった感じで楽しく、立ち止まるとウグイスのさえずりがそこかしこで響き渡る。きれいな野鳥をみたり、水芭蕉をみたり。
まだ雪に囲まれた沼をあとにしばらく進むと、やがて車のエンジン音が聞こえ、自然園の少し上の車道に出た。
仰ぎ見れば、天気予報曇りのはずが今日も晴れ。三日間よい天気に恵まれた東北遠征だった。

雪の中の水芭蕉。ひっそりと咲く。


2015年5月7日木曜日

月山 山スキー(大雪城~清川行人小屋往復)

2015年05月03日 日曜日 快晴

月山スキー場リフト終点(8:20)ー月山山頂(10:00/10:30)ー清川行人小屋(11:10/12:20)ー月山山頂(14:20/14:40)ー姥沢駐車場(15:20)

昨日の鳥海山に続き、東北遠征2日目、月山へ。
一昨年、同じ時期に姥沢岳まで行ったものの悪天で断念。
今年は月山~清川行人小屋(泊)~月山~湯殿山というルートで、小屋でのんびりしようかと計画したが、わざわざ泊まり道具をもって滑るのもなんだね、ということで日帰りで月山~清川行人小屋~月山~姥沢のルートに変更し、小屋泊はお預けとなった。

朝一番のリフトに乗り、8時、リフト終点(1250㍍)から歩き始める。姥沢岳を経ずにトラバース気味に登り、月山を目指す。
朝の月山、雪の大斜面が美しい。がやはり、今年は雪が少なく山頂までは繋がっておらず一部夏道をスキーを担いだ。途中の延命地蔵が愛らしい。
リフト終点をあとに出発
トラバース気味に登る
1729を巻き気味に登る
2時間弱のハイクアップで山頂着。振り返れば大朝日、以東岳といった朝日連峰はすぐ目の前に、そして向こうには飯豊も見える。反対側は蔵王、昨日の鳥海山もうっすら見えている。山頂の神社からは月山の西側の深くえぐれた谷が迫力で望める。

月山山頂着。後ろは朝日連峰。

葉山。奥は船形山。

うっすらと鳥海山。

月山北西の谷
 ひとしきり展望を楽しんだ後、山頂の夏道を少し南に下り、スキーをつける。今回のメイン、大雪城の滑降だ。まもなく広々とした斜面が広がり自由にスキーを走らせる。なんという解放感!標高差600㍍の大滑降!1600㍍付近からは急斜面となり一気に清川行人小屋を目指す。
大雪城を飛ばす。解放感満杯。
 山頂から30分の滑降で清川行人小屋着。小屋は吹き抜けの二階建て。味があり、暖炉や台所などもある。小屋周囲に咲いているかたくりの群生が、つつましやかながら心をなごませる。
1時間ほどランチを食べ、まったりとしたあと、月山を目指して登り返す。
味のある清川行人小屋。

小屋脇の地蔵とカタクリ。

大雪城を登り返す。
 14時、再び山頂。人が意外と少なく、日が陰り少し寒くなってきた。夏道をスキーを担いで降り、四ツ谷川源頭からから姥沢向けてドロップ。カール状の地形を今日最後の滑降だ。左手には1800付近からの滑降の跡もありこちらも魅力的。いわゆる四ッ谷の壁といわれるところか?雪が割れているところも多い。
四ツ谷川源頭より本日最後の滑降

最後は尾根に登り返した。

15時半。姥沢着。本日合わせて標高差1,400㍍の大滑降に満足し一日を終えた。

鳥海山 山スキー(祓川ルート)

2015年05月02日 土曜日 快晴

祓川駐車場6:30-七つ釜避難小屋7:40-七高山山頂-新山10:00/11:30-祓川駐車場12:20

夜が明けた。前夜は月の光が鳥海山を明るく照らし、今日の天気を約束していた。
祓川駐車場から見渡すと霞 のなかに東北の山々 が浮かぶ。行く手には鳥海山。今年は雪がいつになく少ないと聞く。
前日の夕暮れ
霞の中に山々が浮かぶ
紫立ちたる雲の上の東北の山々
 6時30分。祓川駐車場をあとにする。目指す七高山は見えている。日差しが強く暑くなりそうだ。広大な、そして急緩折り混ざった斜面を行くと間もなく七つ釜避難小屋。今日は山頂を目指す人も多く矢島口から、猿倉口からそれぞれ集まってくる。
七ツ釜小屋直下の広い急斜面

猿倉方面からも登ってくる
 単調な登りだが一歩一歩快調なペースで高度を稼いでいく。やがて七高山山頂直下の急登にかかる。一筋の飛行機雲が横切り、青い空を切り取っていく。
山頂直下の急登にとりかかる

一筋の飛行機雲が青空を切り取っていく
 ジグザグを切って登り、外輪山の七高山山頂到着。ひとしきり景色を見渡す。
眼前には新山。
しばらく相棒と、行く行かないと押し問答の末、結局こちらが押しきって新山へ向かう。急な岩場を下り、急な雪の斜面を登ると新山に到着。向こう側には千蛇谷の一部、そしてさらにその向こうには日本海が見えている。千蛇谷も滑ってみたいところだが登り返しを考え、今日は見合せ。
七高山より。眼前には新山

新山を下る登山者

新山より。千蛇谷そして向こうには日本海
 11時半。七高山よりいよいよ滑降。広大な斜面に思い思いのターンを刻む。時間は昼前。まだまだ沢山登ってくるひとたちがいる。
惜しむように滑るが、約40分の滑降で12時15分、早くも祓川ヒュッテ着。ヒュッテ脇の冷たい水でのどを潤した。
山頂直下の斜面を滑る

思い思いのターンを刻む

次々と登ってくる登山者をしり目に滑降

あっというまに祓川ヒュッテに到着。山頂は彼方となった。
二年前、ガスと悪天候で一歩も踏み出せなかった鳥海山だったが今回はその雄大な山容を目の当たりにでき、そしてまた奥深い東北の雄大な景色も堪能できて感慨も一際だった。