2013年7月7日日曜日

丹沢 水無川本谷 遡行

2013年7月6日(土) 
戸沢(9:10)~入渓地点(9:30)~F5(10:40)~塔ノ岳(13:30)~花立山荘(14:10/14:40)~戸沢(15:30)

水無川本谷はもう20年も前、1992年(H4)に初めて遡行した沢だ。数えてみるとあれから40本以上の沢を登っていた。そんな感慨を覚えながら入渓地点に立つ。天気予報に反して丹沢山中はどんよりとした曇空。
まもなくF1.左をフリーで登る。一年ぶりの沢登り、最初はいつも緊張する。続いてF2は左から。

今日はものすごい湿気で、沢の中もかすんでいる。



F2 鎖もついているがザイルで確保



F3は右のバンド状のところをへつるが岩がかぶっていて少々難しい。ここはロープで確実に確保する。
こんな感じの沢だったかなと記憶をたどりながらどんどん登る。20年前遡行した時は、装備も貧弱でロープも持たず、フェルトタビもなかったので地下足袋にわらじの伝統的なスタイル。体力にモノを言わせてぐいぐいと登ったんだな、きっと。

 
F3 右から。右上の岩がかぶっていていやらしいトラバース。
 
今日は天気も良くなかったせいか、滝は待ち時間ができるかと思ったが他に遡行者は誰もおらず意外にも静かな沢登りとなった。
F5を右の鎖を頼りに登ると、書策新道が横切る。もう廃道になっているそうだ。ここを過ぎるとそろそろ水量も少なくなる。チョックストーンのF6は腕力勝負。F8は到底のぼらず右から高巻く。かなりの大高巻であった。



沢中も湿気が多く、幽玄の世界だ。
 
F8.十分な高度感。右から高巻く。
最後のF9を巻くと、まもなく源頭の様相。ガレ場を喘ぎ登り、左の踏み跡へ逃げると間もなく稜線。そしてガスの中の塔ノ岳に到着だ。視界はなく風も強いのでそそくさと花立方面に下る。
花立山荘でランチタイムをしてあとは一気呵成に戸沢へと下った。終止晴れ間も見えない丹沢の一日だったが関東は今日、早々と梅雨が明けたらしい。

翌朝は晴れあがり、家の窓からは梅雨明けの丹沢方面がばっちり望め、昨日の余韻に浸った。

翌朝晴れ渡った丹沢山系。右から蛭が岳、丹沢山。奥に塔ノ岳。少し離れて大山。

 







2013年5月28日火曜日

針ノ木岳 山スキー

5/25 扇沢(5:30)~針ノ木雪渓~マヤクボ沢出合(8:00)~マヤクボコル(10:00)~針ノ木岳(10:30)~扇沢(12:45)


針ノ木岳。周辺に生えるハンノキが転訛したことからついた名前らしい。


朝、4時半起床。曇りかと思いきや意外と青空が広がる。期待できそうだ。滑りおさめの山スキーは針ノ木雪渓。

5時半、もうおなじみとなった百瀬慎太郎の「山を想えば人恋し・・・」の歌碑に見送られ扇沢を出発。そういえば来週は針ノ木岳の開山祭が予定されているらしい。
百瀬慎太郎の歌碑
 
 
堰堤をいくつか越えると雪がつながりシール登行に切り替える。雪渓とコントラストをなす見事な青空、期待も高まる。
確実に高度を稼ぎ、やがてマヤクボ沢の出会いに到着、一息入れる。ここからが正念場。傾斜が一気にきつくなりジグザグを切って登る。つぼ足の登山者1名と、山スキー2人組が斜面にとりついている。
もうすぐシール登行の限界くらいの斜面をあえぎながらクリア。カールの末端、モレーンの台地に出た。山スキーの二人組はシートラーゲン、結構きつそうだ。
 

針ノ木雪渓へ。
 
振り返ると爺が岳。続々と登ってくる。

一息入れながら相方と相談、直登は大変そうなのでマヤクボのコルを目指す。ここは難なく突破し、稜線に出ると眼下には黒部湖が見え、「ロッジくろよん」の青い屋根がかわいらしい。
コルから山頂までは雄大な剣、立山を横目に稜線歩きで30分で針ノ木岳のピークに到着。

 
モレーン台地より。針ノ木山頂が間近だ。

マヤクボのコルより。眼下には緑の黒部湖。背後には剣、立山の雄大な姿が見える。

青い屋根のロッジくろよん。

北アルプスの中央部に位置しているだけあり、見事なパノラマが展開される。剣、立山、五色が原はまだ雪の中だ。上ノ廊下を挟んだあのあたりが薬師岳だろう。蓮華は眼前に大きくそびえる。

 
山頂より。五色が原もまだ雪の中だ

眼前には蓮華。どっかりと鎮座する。

針ノ木峠方面に少しくだり、いよいよマヤクボカールを滑降。傾斜はきつく、雪も重めだが、気持ちよく滑っていくとまもなくモレーンの台地。振り返ると山頂にはガスがかかり始めている。
爺が岳を眼前にみながら針ノ木雪渓を飛ばす。

針ノ木雪渓を快調に飛ばす。

一気に滑る。

まもなく傾斜は弱まり、雪渓の下部へ。落石をよけながらのスキーとなる。
名残を惜しみながら山頂を振り返りつつ雪渓の末端で一服。デポしたスニーカーに履き替え、初夏の登山道を扇沢へと下る。道脇にはニリンソウが咲きはじめ、山はもうすぐ花の季節だということを知る。

今年の山スキーシーズン最後、天気に恵まれて素晴らしい滑りおさめが出来、余韻を味わいながら帰路についた。

見上げれば青い空。マヤクボカールと針ノ木岳。





2013年5月6日月曜日

月山 山スキー

5/4 姥沢~月山スキー場~姥ケ岳~姥沢


今年のGWは月山、鳥海山を滑ろうと東北まで遠征。
5/3(金)
天気は曇り。青空も覗いて期待もあり、月山ス キー場に向かう。しかし途中から雪が舞い、風 も強くなってきた。スキー場につくと、強風の ためリフトはしばらく運転見合わせだという。 しばらく待機するも天候回復せず。あきらめて 下る。
5/4(土)
青空がちらちらのぞく。天気予報は曇りのち晴れ。早速 月山スキー場に再び向かう。しかし、スキー場に着くと昨日より はましだが強風&ガス。しばらく待機の後、思い きって出動。

時に青空ものぞいたりするので期待もある。しかしリフト をおりると、ガス、そして風も強い。気を取り 直してスキーアイゼンをつけて登り出す。

ほど なく姥ヶ岳山頂。しかしほとんどホワイトアウ トの状態。1時間ほど待つが回復せず。姥ヶ岳か ら降りることとする。滑り出しはホワイトアウ トで、滑ってるのだか止まっているのかよくわからない状態。途中から視界もよくなり大斜面を飛ばす。ちょっとしたコルでランチ。振り返ると月山山頂方面は相変わら ずガスの中。

あきらめて、明日の鳥海山にかけるべく湯の台に向かっ た。 滝ノ小屋までの道も雪が少なく進むが途中で行 き止まり。先行者が何台かとまっている。しか し、またガス。明日もダメかなと思うが、一縷 の望みをたくしてシュラフに潜り込む。

5/5(日)
結局、朝からガス。登ってもしょうがないとさっさとあきらめ帰路につく。途中、麓から湯殿山、月山がちらりと望まれる。今年のGWはここら辺だけ天気悪し。せめて渋滞に巻き込まれないよう残念無念の帰路を東京へと急いだ。



姥が岳へ、この天気でも続々と登ってくる。




姥が岳西面の大斜面を滑る




月山がやっと見えた。

2013年4月19日金曜日

柄沢山 山スキー

2013.4.13(土) 
清水(7:30)~柄沢川~柄沢山鞍部1840(11:45)~柄沢川~清水(13:45)


春の日差しの中、高速を飛ばして清水へ。まだこの辺は田んぼにも雪が残ってる。昨日も降ったらしい。

林道終点に車を止め、出発は7時半。柄沢川右岸沿いを行く。遠くに白く稜線がかがやく。
あの辺りが柄沢山だろうか。先行者のトレースに沿ってしばらく行くが、沢が分かれるところからトレースは直接柄沢山へ突き上げる尾根に向かっていた。
我々は真ん中の尾根を登ることにした

我々は真ん中の尾根にとりつく。最初こそゆるやかだったが1300付近から間もなく傾斜もきつくなりキックターンを繰り返す。
トップで登ると、昨日降った新雪がスラブの上に積もり、シールが効かず、荷重をかけると雪が崩れてスリップしてしまう。トントンと踏み出した片足に少し荷重をかけ、足場が出来たところで思い切って体重を乗せて進むが、かなりの急傾斜で時間がかかる。相方はスキーを担いで、シートラーゲン。しかし、これもきつそうだ。

稜線には11時45分着。相方を待ちながら、風をよけて休む。北は巻機、その向こうに大きくそびえるのは越後駒。東に目をやると尾瀬の山々、平が岳、燧、至仏。柄沢山越しに見えるのは谷川連峰。

稜線。隣の尾根を登ってきた二人組。その向こうに巻機山。




東側、尾瀬の山並み

柄沢山。ピークはパスしてこのあたりから滑降。


昼食をとり、すこし柄沢山の方面に進む。柄沢山のピークはカットして、ブッシュの斜面にはいる。
13:00。ブッシュをまもなく抜け、大斜面に突入。昨日降ったらしい雪はパウダーとなり、シュプールを刻む。結構傾斜があり、スピードが出る。傾斜が落ちるところまで進み、ホット一息。
あとはやわらかな日差しを浴びつつ、清水へと下った。

大斜面を飛ばす。見た目よりスピードが出る。
下部。やわらかな日差しの中、清水へ。

2013年3月16日土曜日

三田原山~池ノ峰 山スキー

3/9  妙高杉ノ原スキー場ゴンドラトップ(8:30)~外輪山2300地点(11:50)~池ノ峰北~スキー場(13:30)

朝、3時半起き。高坂で相方と待ち合わせ、一路、妙高ICへむかう。

8時半、妙高杉ノ原スキー場からゴンドラトップへ。途中、ガスっていて心配になるが、ゴンドラを降りると、下は雲海、天気よし。第三リフトが風のため動いてないので、予定外の標高差300mのアルバイト。外輪山の2300地点を目指す。


沢を渡り広い尾根をハイクアップ

スキー場を離れ、途中からトラバースし、沢を1650付近で渡る。あとはひたすらブナの粗林の広い尾根を進む。標高が上がるにつれ、風が強くなる。

振り返ると、眼下には黒姫。高妻、乙妻はまだ真っ白だ。強風の向こうに霞むのは北アルプス。風は強いが天気はよい。


強風の中最後の登り



黒姫、高妻、向こうは北アルプス

12時、外輪山2300地点に到着。登るときには全く見えなかった妙高がデカイ。


外輪山から。妙高が大きい
さて滑降。池ノ峰を目指し快適なバーンは雪も柔らかくターンも自在だ。まもなく樹林帯。木々の間を塗って滑る。下の方はそろそろ雪が重たくなってきた。このまま一気に滑り降りるのももったいないので気持ちのよいブナの木の下でランチ。木々の様子や日差しはもう春山の気配だ。


黒姫に向かって滑降


ブナの疎林を滑る


一気に滑るのももったいないのでランチタイム。春山の様相だ。


一息ついて、最後の滑降。池ノ峰を巻くように左へルートをとると見事な落葉松の林にでた。真っ直ぐ延びる幹の黒い影と白い雪面が織りなすコントラストがまぶしい。


見事なカラマツ林


スキー場に向けてスキーを走らせると、いま滑ってきた三田原山が、すでに遠く大きい。


滑ってきた稜線はすでに遥か遠い

ゲレンデを滑り、ふと見ると朝は動いていなかった第三リフトが動いている!どおりで山頂付近で大勢の人が突然あらわれたわけだ。

最後は今一度リフトに乗りスキー場を滑る。あっという間の4時間だった。

2013年1月22日火曜日

神楽ケ峰 山スキー

2013.1.13 かぐらスキー場トップ~稜線~中尾根~和田小屋

2013年も明けた。

今シーズンの初登り、初滑り。3連休の初日は願ってもない快晴。夕方には悪くなるというので行程が危ぶまれたが、トレースが完ぺきについており、スキー場のトップからあっという間の日帰りツアーであった。

リフトを降りるとすでに12時半。ノリを付け直したシールを張り、歩き出す。膝までの積雪だが、トレースは線路のようにまっすぐ稜線へ伸びており、快適に登る。上越の山々の連担がはるか北の方へと続いている。
中尾根の方を見ると、大斜面にシュプールが幾筋も見える。

稜線も無風で快晴。シールをゆっくりはがし、滑降モードへ。

中尾根から北側の斜面に入る。胸までのパウダー。こけるとなかなか起き上がれない。深雪はやはりバランスとリズムだな。

あっという間に和田小屋へ。
まだ2時半。時間はあるからリフトの午後券を使ってもう一しきり滑るか!

完ぺきなトレースを辿る。背後には上越の山並み。


中尾根に目をやるといくつものシュプール
稜線付近 青空と雪、そして影のコントラストが美しい


荒々しい苗場山北東面も真っ白だ

 
素晴らしいパウダースノーを一気に滑る。



2012年9月16日日曜日

黒部川 上ノ廊下 遡行(2)

9/8 
スゴの淵手前のC2(7:00)~スゴの淵(7:30)~岩苔小谷出合(8:40)~立石奇岩(10:00)~B沢出合 (12:30)~大東新道合流地点(12:50)~薬師沢小屋(16:30)
天気よし。さっそくスゴの淵。右からへつる。水も少ないせいか特に困難はない。
淵を過ぎると谷に陽がさしてきた。赤牛沢と出合う頃は暑くなってきた。
朝一番のスゴの淵。右壁をへつる。

まもなく立石。岩苔小谷が左から出合うと、まもなく大きな淵が現れる。エメラルドグリーンが美しい。ここを過ぎたところで、川幅は狭いが流れが速くなっているところがあり、足を沢に入れただけで体が持って行かれそうになる。万全を期し、ロープをだして振り子で徒渉するがバランスを崩す。これが黒部の流れだ。
エメラルドグリーンの大淵

一時間ほど歩くと柱状節理の岩肌が見え始める。幾何学的な花崗岩を縫って水が流れる。何段にもなって落ちてくる特徴的なカスケード状の滝を過ぎると間もなく立石奇岩が見えてきた。
大迫力の立石奇岩を眺めて一服。ここまで来るとすでに上ノ廊下もフィナーレという気分になる。遠ざかってみると奇岩はまるで針のようだ。
カスケード状の滝





迫力の立石奇岩

しばらく巨岩の河原を進むと、やがて、流れも穏やかになり、下部の激流とのギャップを感じる。この渓相の変化もまた上ノ廊下の大きな魅力なのだと思う。
穏やかな流れとなった上ノ廊下

B沢付近の通常懸垂下降を強いられる場所も今日は胸までつかりながら水線通しに進む。大東新道と合流すると絶好のテン場。A沢出合付近にさっそくテントを張り、釣りをしていると、ここは幕営禁止と言われ、しぶしぶ薬師沢小屋へ移動。気持ちを切り替えて、相方と二人で2ℓのビールで乾杯。ここ数年、毎年の目標となっていた上ノ廊下遡行を祝った。


9/9 
薬師沢小屋(6:30)~赤木沢出合(7:30)~大滝(9:00)~登山道(10:50)~黒部五郎岳 (12:40)~黒部五郎小屋(14:30)~三俣山荘テン場(17:00)
今日は黒部川から別れ、赤木沢を遡行することとした。赤木沢出合は大きな淵。川幅いっぱいの滝は黒部の中でももっとも美しいところ。赤木沢は赤っぽいナメ滝で始まる。気持ちの良いナメ滝をいくつも越え、やがて大滝。巻き終えると落とし口の向こうには奥ノ廊下をはさんで黒岳、祖父岳、そして黒部源流の鷲羽岳が見える。コバイケイソウの群落の源頭を詰め、登山道に合流。三日間の沢登りを終えた。
赤木沢出合の淵

美しいナメ滝が続く赤木沢


沢中に比べるとにぎにぎしい登山道を辿り、黒部五郎のピークを踏む。天気はやがて雨となった。カールはコバイケイソウの黄色に彩られ、天気がよければ安らぐところだ。
三俣山荘に着くころには雨が上がり、上ノ廊下の源である鷲羽岳が大きい。去年と同じ場所にテントを張る。夜はまたしても満天の星空。4日間の沢旅が終わった。

鷲羽岳と三俣山荘。この山旅ももうすぐ終わりだ。


9/10
三俣山荘テン場(5:30)~三俣蓮華岳(6:50)~鏡池(10:00)~わさび平(12:00)~新穂高温泉 (13:15)~松本(16:30)
松本で思う存分打ち上げ。
4泊5日の近年にない長い山行だった。ここ1か月ほどはいつでも上ノ廊下が頭の中にあり、準備をしてきただけに、完徹した満足感も大きい。
さて次はどこを目標にするか相方と話しながら、ビールが次々と吸い込まれていった。