2011年6月25日土曜日

乗鞍連峰 猫岳  山スキー

2010.1219 平湯~スカイライン~猫岳~平湯

猫岳。ねこだけと読む山はいくつもあるが、乗鞍の北に位置する今回の猫岳はどこが猫なのだろうか。

12/19
早朝、スカイラインに沿って歩き出す。車道に薄く積もる雪の道。単調だが確実に高度を稼ぐ。朝日に明らむ白山。雲海の向こうのその姿は白い島のようだ。

いくつものつづら折れを行き、やっと目標の猫岳が見えるがまだまだ遠い。強風に挫折しそうになりそうになりながらもスカイラインから離れ、やっとのことで山頂への斜面に取りつく。

山頂は天気よくも風強し。北に目をやると笠が岳から伸びる双六への尾根。そして槍穂連峰、吊尾根。その向こうにはいつもと反対側から見える常念岳。乗鞍方面からならではの北アルプスの核心部、真冬の厳かな景観だ。

しばらく景色を楽しんだ後、下りは雪のついていない北面斜面はあきらめ忠実にスカイラインを滑る。下のほうは雪が薄く、アスファルトとの間でスキーを火花を散らせながらガリガリと平湯へ下った。




雲海の向こうに見える白山は白い島のようだ

目指す猫岳はまだまだ遠い


スカイラインの向こうには四ツ岳?

山頂より谷の向こうには、笠が岳、槍ヶ岳、穂高連峰、常念岳の峰々

真冬の北アルプス核心部は誰をも寄せ付けない厳かな感じさえする

2011年6月18日土曜日

雪倉岳  ~蓮華温泉 山スキー~

2011.5.3~5.5 栂池~白馬乗鞍岳~蓮華温泉~雪倉岳~蓮華温泉~栂池

雪倉岳。そのたおやかな山容はまさに雪の倉。

5/3
栂池のゴンドラをおり天狗原へ。白馬大雪渓の雪崩が窺える。久しぶりの山行に白馬乗鞍の壁にあえぎながらも
ジグを切ってスキーで這い上がる。

仙気の湯めざして尾根を滑降。そして言うまでもなく露天風呂で安らぐ。朝日、五輪山を望むGW ならではのひととき。火照った体に風が気持ちいい。

5/4
翌日は、10年ぶりの雪倉へ。今回は瀬戸川の途渉もなく順調に高度をかせぐ。しかし最後はばてながらようやく山頂へ。風強くも白馬岳、柳又、そして旭のとんがりが見渡せる。そして滑降は快適な斜面。壮大なスケールのなかを自由に舞う、シュプールはどこまでも伸びる。いつもながらの解放感。

蓮華温泉直下の水芭蕉は今年も雪田の中に健在だった。少し花は早いかな。夕飯たべて外に出ると夕暮れの雲海の向こうに朝日、五輪山。今年もGW は山スキーにいけたなあ。

5/5
最終日、蓮華温泉の赤い屋根を後に、振子沢を登り天狗原へ。白馬乗鞍の大斜面を横目に5月の日差しのなかをのんびりと栂池に下った。





白馬大雪渓の雪崩が遠くに見える


白馬乗鞍の壁にとりつく
朝日、五輪山を望みながら蓮華温泉を目指して尾根を滑る



雪倉を目指して まだまだ遠い

素晴らしい天気 素晴らしい斜面、どこでも滑れる

シュプールがのびる

振り返ると山頂ははるか彼方

夕暮れ迫る朝日岳、五輪山。雲はそのうち雲海となった

小屋の直下の水芭蕉 まだ早いがそれでもきれいだ

気持ちの良い5月の日差しの中をのんびり栂池へ


















2011年6月10日金曜日

槍ヶ岳 ~槍沢 山スキー~

6/3~6/4 上高地~槍沢~槍ヶ岳~上高地

槍ヶ岳。北アルプスの盟主。見事、山容を直接表した山名。今回は残雪の槍沢をスキーで登り、播隆上人の発登頂に思いをはせた。

6/3 
上高地。小梨平を経て、なつかしい新緑の梓川左岸を行く。いつもながらの清冽な梓の流れ。心洗われるアプローチもよい。

槍沢ロッジを過ぎ、ババ平過ぎて雪も出てくる。槍はまだ遠く望むべくもない。
一歩一歩ただスキーを踏み出すのみ。一息ついて振り返ると尾根の向こうには常念岳。

初夏の槍沢をあえぎあえぎ、1200mのアルバイト。ようやく槍の穂先が眼前に姿をあらわす。かれこれ20数年ぶりか。
夏至近く、日暮れも遅い。最後の壁はガスの中、ばてた相方のスキーをシートラーゲン。重い。
雷鳥ののんびりとした鳴き声に励まされつつ、日暮れ前にようやく肩の小屋へ。

6/4
翌日はガスが槍を巻き、大槍を目指すも小槍で断念。ガスのなかをついて急斜面の槍沢にドロップ。昨夜は、風が強くウィンドクラストを心配したが、雪質もよくターンが決まる。標高差1200m、アルペン的な光景の中、ダイナミックに滑降だ。下部は徐々に晴れ、わずか1時間足らずでババ平に到着。

あとはスキーを担ぎ、運動靴に履き替え、にぎやかな河童橋へ。ついさっきまでのアルペン的な風景とは打って変わった下界の喧騒にしばしなごみ、2日間の充実した山行をかみしめた。


清洌な梓川の流れ。
その向こうに聳え立つ前穂高。


一息ついて振り返ると尾根の向こうに常念岳が。


6月の槍沢をスキーで行く。今年はまだ雪が豊富だ。


スケール感あふれる槍沢を滑降。下部はガスもきれ、快適な滑りとなった。



アグレッシブに攻める。


槍の肩から標高差1200mの大滑降はどこまでも続く


小梨平より。充実した山行を終えて河童橋の喧騒になごむ
ニリンソウの群生が新緑に映えてまぶしい。